2-1 お尋ね者
昨日の昼ここについて、今日は2日目。
姉さんは向こうの方で食料やら薬草やらの買いだめに行っている。これから、シャンパーニの塔まで長い道のりになるからだ。
なぜここに来るまでの疲れを癒すまもなく、そんな遠くへ出発することになったのか。その発端は今日の朝のことだった。
昨日、僕らは長旅ですっかり疲れてしまって、まだ昼過ぎだというのに宿ですっかり眠った。
おかげで朝早くから目が覚めたので、街の中をいろいろ回ることにした。
アリアハンの時と同じく、最後にお城の前に出てみた。
するとそこには立て札が立っていて、ちょっとした人だかりが出来ていた。
「何が書いてあるんだろ?まさかまた『求む兵士』じゃないだろうな」
「でも、もしかしたら、そうかもよ」
「そんなんじゃ、こんな人だかりは出来ないだろ」
残念ながら(?)姉さんの予想は外れ。人垣を掻き分けてたどり着いた立て札にはこう書いてあった。
『お尋ね者 カンダタ
明朝カンダタと名乗る男が率いる数人の者たちが
城の宝庫に侵入し宝物を奪った
この者を見かけた場合は、直ちに申し出ること
なお、この者を捕らえ宝を取り返したものには
望みの褒美を取らせる』
「『望みの褒美』って、ここの王様はすごいことを言うんだね」
「で、どうするつもりなの。まさか…」
「え、悪い?」
「だって、私たちには2年しか時間がないのよ。それまでに、バラモスとかいう奴を倒すんじゃなかったの?」
「う~ん、まあ、そうなんだけど。でも、やっぱり、困ってる人は助けてあげるべきじゃない?」
「……そうよね」
目次 次
姉さんは向こうの方で食料やら薬草やらの買いだめに行っている。これから、シャンパーニの塔まで長い道のりになるからだ。
なぜここに来るまでの疲れを癒すまもなく、そんな遠くへ出発することになったのか。その発端は今日の朝のことだった。
昨日、僕らは長旅ですっかり疲れてしまって、まだ昼過ぎだというのに宿ですっかり眠った。
おかげで朝早くから目が覚めたので、街の中をいろいろ回ることにした。
アリアハンの時と同じく、最後にお城の前に出てみた。
するとそこには立て札が立っていて、ちょっとした人だかりが出来ていた。
「何が書いてあるんだろ?まさかまた『求む兵士』じゃないだろうな」
「でも、もしかしたら、そうかもよ」
「そんなんじゃ、こんな人だかりは出来ないだろ」
残念ながら(?)姉さんの予想は外れ。人垣を掻き分けてたどり着いた立て札にはこう書いてあった。
『お尋ね者 カンダタ
明朝カンダタと名乗る男が率いる数人の者たちが
城の宝庫に侵入し宝物を奪った
この者を見かけた場合は、直ちに申し出ること
なお、この者を捕らえ宝を取り返したものには
望みの褒美を取らせる』
「『望みの褒美』って、ここの王様はすごいことを言うんだね」
「で、どうするつもりなの。まさか…」
「え、悪い?」
「だって、私たちには2年しか時間がないのよ。それまでに、バラモスとかいう奴を倒すんじゃなかったの?」
「う~ん、まあ、そうなんだけど。でも、やっぱり、困ってる人は助けてあげるべきじゃない?」
「……そうよね」
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テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学
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